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私募とは?/ キャシング比較

[ 564] 私募投信のすすめ
[引用サイト]  http://www2s.biglobe.ne.jp/~yshr-mat/financial7.htm

1998年に金融システム改革法が施行されたことにより、各種金融関連法が改正されました。このなかで、証券投資信託法も改正され、いわゆる私募投信が解禁されたといわれています。
この「私募」という言葉に対する言葉は「公募」です。公募投信と私募投信の違いは募集方法の違いです。公募投信は不特定かつ多数の者に対し均一の条件で申込を勧誘する投資信託で、一方、私募投信は公募によらない募集方法の投信で、小人数私募と適格機関投資家私募の2種類があります。
小人数私募というのは勧誘の対象を50人未満とする投信です。あくまでも勧誘の対象ですから、たとえば50人を勧誘して、結果として申込をうけたのは49人だった、というのは小人数私募となりません。
さて、私募投信と公募投信との違いは、これらの募集方法の違いだけではありません。その違いをいくつかみてみましょう。(なお、ここでは話は国内の私募投信に限定しています。)
投資信託を販売すると受益証券が発行されますが、その受益証券を取得した人(つまり投信を買った人)は、その受益証券を譲渡することができます(一般には受益証券は保護預りしてしまうので、手元に置くという人は、まずいないのですが可能です。受益証券の発行手順は「Wealth Managerのひとりごと 〜私募投信受益証券の記名式は可能か」をご覧ください)。しかし、私募投信の場合は、自由に譲渡することはできません。プロ私募の場合は投資家をプロに限定しているのですから、譲渡を自由にしてしまうと、素人の手に渡ってしまうこともあります。それを防ぐため、プロ私募の場合は受益証券の裏面に購入者の名前を書くこととしている(記名式)ほか、ファンドの名称には「適格機関投資家」の文言をいれるようにしています。小人数私募の場合も同様に、所有者が50人以上とならないよう、譲渡制限を設けて、受益証券を記名式にするか、または約款に分割譲渡ができない旨記載するようにしています。
公募と違い、私募投信はディスクロージャーの規制が緩やかです。なぜならば、私募投信は購入者が限定された人かプロであるため、譲渡されることを前提として広く数多にその投信の内容を周知(ディスクローズ)する必要がないからです。また、小人数であれば、個別に説明することも可能でしょうし、相手がプロであれば、素人に説明するようなディスクロージャーは不要でしょう、ということもあります。
具体的には「有価証券届出書」「有価証券報告書」の財務局あて提出が不要になったり、目論見書の作成・交付義務がない、といった点があげられます。
公募投信にかかるディスクロージャーの費用は以外にバカにならないもので、信託報酬の一部にそのコストが上乗せされています。私募投信の場合はこれらのコストがかからないため、信託報酬が若干低くなります。
運用制限についても、公募投信に比べ緩やかになっています。たとえば、流動性の低い有価証券(非上場株式や私募債など)への投資は公募については制限がありますが、私募投信は無制限です。デリバティブ取引規制については、公募についてはその評価損はファンドの純資産総額の50%未満としなければなりませんが、私募は無制限のため、よりデリバティブ取引を多く使った運用が可能となっています。
すでに述べたように、私募投信のメリットとしては、ディスクロージャーに係る費用が低いため、信託報酬が低くなるというメリットもあります。また、その他の報酬についても顧問会社や委託会社と相対での交渉となるので、自由競争の原理が働いてきます。通常であれば、純資産額の何%という報酬を、年間定額で50万円などと定めることも可能で、実際に私募投信の販売会社の手数料は定額としているところもかなりあります。
また、公募投信と異なり、私募投信は運用制限が穏やかなため、公募投信でとれないリスクも、私募投信では可能となることがあります。そして、なんといっても最大のメリットはカスタマイズ性にあります。公募投信は不特定多数に販売することを前提としているので、ファンドの運用方針や決算、分配の扱いなどは最大公約数的に多くの人に受け入れられやすくしています。私募投信の場合は、小人数ですから、自分のニーズをよりファンドに反映させやすいということがいえます。
現在の私募投信でいちばん多いのは、この年金基金でしょう。年金基金は適格機関投資家ではありませんから、普通であれば小人数私募として購入することとなります。しかし、次に述べるように信託銀行と特金契約等を締結すれば、信託銀行は適格機関投資家ですので、実質的にはプロ私募でも小人数私募でも投資は可能ということになります。
年金基金はどのような形式で私募投信を購入するかですが、1つは年金特金で購入するケースです。年金基金は信託銀行と特金契約を締結するとともに、投資顧問会社と投資一任契約を締結、金銭の受託者である信託銀行が投資顧問会社の指図に基づいて「受託者○○信託銀行」の名義で私募投信を購入するケースです。購入先は私募投信の販売会社です。それは受託者である信託銀行と同じ、さらには、私募投信の受託銀行も同じ信託銀行である、という場合もあります。この場合、「特金の受託者A信託銀行」が「商品販売会社であるA信託銀行」より購入し、「商品販売会社のA信託銀行」は「私募投信の受託銀行であるA信託銀行」に設定・追加資金を送金することになり、同じ信託銀行のなかを資金はぐるっとまわっているようなものです。
そのほかには、投資顧問会社と投資一任契約を締結して購入するケースや信託銀行と指定単契約を締結して購入するケースなどがあります。
私募投信は当然ながら投信委託会社(以下「委託会社」という)のみ設定が可能ですが、投資一任業務の認可を受けていても、投信委託業者の認可を受けていない投資顧問会社(以下「顧問会社」という)もあります。たとえば、UFJアセットマネジメントという会社は投信委託業者の認可を受けていない顧問会社で、同じグループにはUFJパートナーズ投信という委託会社があります。
このような場合、たとえば、顧問会社は年金基金と投資一任契約を締結し、委託会社にその年金基金のニーズにカスタマイズした私募投信の設定や追加受入、解約、決算等の事務手続きをさせます。そして、委託会社は顧問会社にその私募投信の運用を委託します。このように、実質的には委託会社の箱を使って顧問会社が私募投信を運用することも可能です。
あまりまだ浸透していませんが、個人の資産家を対象とした私募投信もあります。投資顧問会社は個人と投資一任契約を締結します。そして信託銀行と一般特金の契約を締結し、一般特金の契約で私募投信を購入するという形です。この際、顧問会社はクライアントのニーズに合わせた私募投信を委託会社に設定させ、運用はその顧問会社が行う、というものです。これは上記の年金特金や顧問会社の私募投信活用の応用パターンです。
次に外国籍の私募投信を年金特金が買う場合のスキームについてみてみましょう。年金基金が投資顧問と一任契約を締結する一方、信託銀行と特別金銭信託契約を締結するところまでは同じですが、外国籍の私募投信を購入する場合、信託銀行は購入の申込を海外のトラスティ(私募投信の管理会社)(またはトラスティより委任されているディストリビューター)に行います。トラスティはその申込金をファンドに入金するのですが、そのファンドの運用はインベストメントマネージャーとよばれる投資顧問会社がカストディに対して指図を行うことで行われます。
ちなみにカストディについて説明しますと、世界中の株式や債券のマーケットに投資するネットワークを有している銀行等の機関をカストディと呼び、たとえばJPモルガンチェースやシティバンク、ブラウンブラザースハリマン(BBH)、バンクオブニューヨーク(BONY)、ステートストリートといったところが有名です。これらはグローバルインベストメントサービスという部門を持っています。これらの機関は世界中の各国のマーケットにそれぞれ、サブカストディ(略してサブカス)をもっています。自分の機関の支店がサブカスを行うこともありますが、地元の金融機関と提携することもあります。たとえば、アメリカの年金基金が日本の株に投資したいとします。この場合、グローバルインベストメントサービスを行っているJPモルガンチェースに指図を行い、チェースは日本でのサブカストディアンであるみずほ銀行に指図を伝えます。そして、サブカスのみずほはその指図に基づき購入し、有価証券の保管も行います。
信託銀行は投資顧問会社より、運用の指図に基づいて、トラスティとよばれるファンドの管理会社に対して購入や売却の支持をファックス等で行います。トラスティはファンドの事務管理をアドミニストレーターとよばれる事務管理会社に委託しています。購入・解約があれば、トラスティはインベストメントマネージャーとよばれる運用会社に連絡し、運用会社はその資金の異動に基づく有価証券の売却や購入をカストディアンとトラスティに指示します。カストディアンはトラスティと運用会社の指図が一致していることを確認したうえで、マーケットに対し有価証券を売却したり、あるいは、有価証券を購入したりしているのです。また、信託銀行はトラスティより月次でNAV(ネットアセットバリュー(純資産価額に相当))をファックス等で受け取り、これに基づき年金基金向けの月次報告を作成します。
ここで考え方の基本という言い方をしたのは、実際にはトラスティは現場では見えないことも多く(名前だけ)、管理はアドミニストレータがやっています。したがって、図のなかのトラスティの役割はアドミニストレーターと置き換えても問題ありません。
この図のようなスキームはケイマンなのかバハマなのか、さらにはジャージーなのかなど、設立される国籍によって若干の違いがあります。
このような現実に行われているスキーム図は個人投資家にも十分応用できます。個人投資家は年金基金と同じ位置付けにあり、信託銀行・投資顧問会社の位置付けをプライベートバンクが果たせばよい、ということになります。
しかし、インターネットで「プライベートバンク」を検索すると様々な銀行がでてきますが、これらの銀行に、果たして外国籍私募投信を組成するノウハウはあるのでしょうか。また、信託銀行はそのノウハウを保有しているにもかかわらず、それを個人資産家へ提供しようという動きは見えません。遺言や不動産の活用といったニーズの取りこみには積極的ですが、せっかくのノウハウを活かすことで、より広い顧客層への対応、あるいはニーズの取りこみが可能となると思います。
さて、外国籍私募投信への投資については、やはり、よいアドバイザーのもとで進めていくことに尽きるのですが、ここでいくつかの留意点を思いつくままみてみましょう。
一般的には私募投信は購入・解約の時期に厳しい制限を設けています。解約は一部解約を含め2年間は禁止、というのもよくあります。また、その2年間を経過しても、解約日の40日前に事前通知し、解約日より30日後に入金となる、というようなファンドもありました。購入についても、事前に例えば10日前に連絡のうえ、購入というようなこともあります。この日数は日本の営業日数ではなく、たとえばルクセンブルグ籍であれば、ルクセンブルグの休日に従うことになるので注意が必要です。
一般に外国籍の私募投信はヘッジファンドとなるのですが、手数料についても別に法律で決められているわけではありませんから、よく確認することが必要です。考えられる手数料としては、ファンド設立に伴なう手数料、投資顧問に払う手数料、カストディフィー、事務管理手数料、販売会社手数料、などがあります。また、これに国内の手数料が加わります。手数料は年間定額でいくら、というのもあれば、純資産額の何%+成功報酬として何%と言う体系もあります。
Investorという概念です。このソフィスケイテッドインヴェスターというのは、十分な投資経験を持ち、資産も相当に保有し、当該商品のリスクを理解できる人で、このプロスペクタスを読みこなせる人のことです。ケイマン等の投信法にはこのソフィスティケイテッドインヴェスターの定義が規定されており、この規定を満たすことが、私募投信を購入できる人の最低条件というわけです。
なお、ここでは外国籍私募投信に係る税金についても説明しようかと思いましたが、中途半端な説明では、誤った理解をしてしまう可能性もあり、また、キッチリと説明するにはボリュームが大きいので敢えて割愛します。なお、税金についての理解は、まず租税条約の目的と概要を理解し、外税控除の概要を理解するようにしてください。それから、次にファンドが投資する国でのwithholding tax(源泉徴収税)はどのようにとられるかを理解し、次にそのファンドの国籍の税制を理解し、最後に投資家のいる、つまり日本での対応を理解することが必要です。これらは、私募投信が契約型なのか会社型なのか、株投なのか、公社債投信なのかによって違います。これにより還付が可能かどうか決まります。
スマートインベスターのためオフショア投資とヘッジファンド リチャードホロディック 著 ダイヤモンド社

 

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